らっきょうのお漬物、と言われて思い浮かぶのは「カレーのお供」?「お酒の肴」…食卓の出番はあまりないけれど、シャキシャキとした食感が好き!という人は意外と多いはず。
一方で、「お酢のきつい匂いと味がだめ!」という人も少なからず。
明宝に昔から伝わるらっきょ漬けは、お酢を使わずにお日様に毎日あてて発酵させて作るので、お酢のきつさがなく、食感はそのままにまろやかな優しい味わいだそうです。
そんな「いいとこ取り」のらっきょ漬けがあるなら、是非食べてみたい!6月21日(土)に民宿愛里さんで開催されたらっきょ漬けWSに参加してきました。
お昼前に民宿愛里さんへ集まって、まずはらっきょ畑で収穫体験をします。
らっきょは土の中にできるんですね。見た目はアサツキやエシャロットみたいです。どれも香りの高い野菜なので、同じ仲間と言われて納得。今日の参加者1人1kg分のらっきょを収穫し終えたところでお昼時になり愛里さんへ戻りました。
お昼ごはんには、朴葉ごはん、明方豆腐、今まだまだ旬のワラビのお浸し、フキの煮物などなど、どれも手のかかる明宝の郷土料理尽くし!朴葉ごはんのいわれや、フキ・ハチク・ニシンなど同じ時期に採れて、決まった食材の組み合わせで作られる料理を「であいもの」という事など、昔ながらの料理にまつわる話も教えてもらいました。こういう話しは、本とかに書かれているわけではなく、料理の作り方と一緒に口伝えで伝えられてきているんですね。こういうものがまだ残っている明宝がうらやましいです!
午後からは、愛里さんのお庭の木陰と水舟を使って、午前に収穫したらっきょの処理をします。参加者全員で手分けをして、らっきょの頭とお尻を切り落とす作業と、切り落とし終えたらっきょを水舟で洗う作業を行いました。
らっきょを洗う作業をするときに使う「しょうけ」と「水舟」が、またおもしろい!
山の湧水を引いてきている「水舟」には、常にきれいな水が流れ込んでいます。そこに「しょうけ」ザルに入れたらっきょを浸して、ザルにらっきょをこすり合わるようにして洗うと、らっきょの薄皮がおもしろい程ぺりぺり剥がれていきます。「しょうけ」が竹でできているので少々のことではらっきょに傷がつきません。「水舟」と「竹のしょうけ」、明宝では昔からの家なら大体の家庭にあるようです。うらやましい。
洗ったらっきょを、瓶に詰めて…さあ、完成!と思いきや、食べられるのは1ヶ月以上後とのこと。
お日様の力で、ゆっくりゆっくり発酵させていくんですね。
らっきょの変化を毎日眺めながら完成を気長に待つということも、「優しい味わい」を楽しむことのひとつなのかもしれません?
(地域おこし実践隊(明宝ツーネット事務局)柏)