遊び場に竹のオブジェが登場!

ななしんぼで整備を進めているフィールドには、竹と杉が混ざり合って生えているエリアがあります。竹は成長が早く、地下茎でどんどん広がるため、地盤がゆるみやすくなることも。安全に、そして気持ちよく遊べる環境をつくるためにも、竹の伐採と整備が必要でした。

「せっかく伐るなら、この竹を活かせないだろうか?」

そんな思いから、竹を使った遊具やオブジェづくりに取り組んでいる 野崎大樹 さんにフィールドを見ていただきました。
野崎さんは、美濃市愛宕山 をはじめ、高山市清見下呂市馬瀬 など各地で、竹を使った遊具やオブジェを制作している方です。

現地を歩きながら、「ここはこんな空間にできそう」「森の入り口みたいなものがあったらワクワクしませんか?」と、次々に広がるアイデア。話し合いを重ねるなかで、今回は“森の入り口”をイメージした竹のオブジェをつくってみることになりました。


まずは資材集めから

ものづくりは、材料集めから。

整備を兼ねて竹を刈り取り、一本一本ていねいに枝打ちをしていきます。青々とした竹の香りが広がり、作業そのものが心地よい時間です。伐った竹が、ただの“処分するもの”から“これから形になる素材”へと変わる瞬間でもあります。


自由な発想で、くみ上げる

遊び心満載の野崎さん。
図面にきっちり落とし込むというよりも、その場の空気や竹のしなりを感じながら、自由な発想でどんどん組み上げていきます。

「ちょっと曲げてみようか」
「ここにもう一本通したら面白いかも」

竹と対話するように、立体が少しずつ姿を現していきます。


整備から生まれた、竹の新しいかたち。
自然の循環のなかで生まれる遊び場づくりは、私たちらしい挑戦でもあります。

これからどんな景色になっていくのか、どうぞお楽しみに!

森の遊び場にファイアーピットが完成!

整備を進めている森の林道には、落石が多く堆積していました。そこでみんなで石を拾い集め、昔ながらの石組みの技術で通路とファイアピットをつくることにしました。

石組みの方法を教えてくれたのは、岐阜県森林文化アカデミーの学生で庭師の経験も持つ、上田博文さん。石の形をよく見ながら一つずつ置き、地面を掘って高さを調整し、平らになるよう丁寧に積んでいきます。


まずは石の選定から始めます。石をよく観察すると、一面だけ平らな《座りのいい石》が見つかります。まずはそうした石を選び出していきます。

次に、隙間がうまく埋まるよう形を組み合わせながら並べていきます。自然の道やファイアピットなので、きっちり隙間をなくす必要はありません。むしろ少し余白があることで、植物が根を張って石組みを支えてくれたり、焚き火の灰が隙間から土に落ちて栄養になります。

重たい石を運びながらの作業でしたが、少しずつ形になっていく様子に、みんな夢中になって取り組んでいました。


火の持つ力🔥

作業を終えたころには、日も傾きはじめていました。完成したばかりのファイアピットに火を入れ、その日の締めくくりにみんなで焚き火。パチパチと薪がはぜる音を聞きながら、さっきまで積んでいた石を囲んで座ります。

森で拾った石でつくった場所で、森の木を燃やして暖をとる。火を見つめながら、「また続きやろう」「次はここ整備したいね」と、次の話が自然と生まれます。森の整備に終わりはありません。それでも、こうして少しずつ形になっていくこの“遊び場”が、訪れる人たちの集まる場所になったらうれしいです。

遊び場にレイズドベッドが完成!

遊び場づくりを進めている源右衛門の裏に、レイズドベッドを製作しました。

使った材料は、森で拾った老木や落ち葉、整備中に出た枝など、周辺で集まった自然のものばかり。森の恵みをそのまま活かした畑です。

☟資材集めの様子。落石や朽ちた枝などを集め、森の環境整備もなりました。


レイズドベッドとは?

レイズドベッドは、欧米で長年家庭菜園やガーデニングで広く利用されてきた形態で、地面より高く土を盛り上げて作る栽培スペースのことを指します。そのメリットはたくさんあります。

  • 水はけが良い:排水が良く、根腐れしにくい
  • 雑草管理が楽:通路から雑草が侵入するのを抑制でき、手入れがしやすい
  • 作業がしやすい:腰への負担が少ない
  • デザイン性が高い:野菜、果樹、ハーブ、花をデザインすることで、見た目も楽しい菜園になる

栽培と管理のしやすさ、そしてデザイン性から、近年注目されている方法です。


早速作ってみました!

作り方はとてもシンプル。木枠の囲いを作り、枠の中に老木や剪定枝、落ち葉などの資材を重ねて入れていきます。最後に土をかぶせるだけ。

あっという間に、レイズドベッドが完成しました。


レイズドベッドのデザイン

レイズドベッドには、果樹・野菜・ハーブ・花を組み合わせて植える予定です。植物の高さや日当たり、色合いを考えながら、子どもたちと一緒に「どんな畑にする?」と話し合いながらデザインを進めています。

植物はそれぞれ必要な養分量が違うのも面白いところ。目安として、果樹を「1」とすると、ハーブや花は「2」、野菜は「3~4」。そんな話をしながら配置を考える時間も、立派な学びの時間です。

植え付けは春になりますが、「トマトがいい!」「いちご植えたい!」と、もうアイデアは止まりません。何を植えるか考える時間も楽しみのひとつ。春が今から待ち遠しいです。

森の堆肥づくり~落ち葉堆肥~

学ぶ森プロジェクトでは、森を広葉樹へと転換していくために、これまでさまざまな環境整備に取り組んできました。

今回挑戦するのは苗木を育てるための大切な土となる「落ち葉堆肥」づくりです。これは森の中で自然にできる腐葉土と同じ仕組みですが、自然分解に任せると長い時間がかかります。そのため、資材を混ぜ合わせて発酵を促し、人の手で堆肥を育てていきます。


仕込み作業

仕込み作業のスタートです。使うのは、地域の方々の協力で集めた落ち葉。地域で集まった資源を、もう一度地域で循環させます。

① あらかじめ落ち葉を湿らせておきます
② 落ち葉を広げ、その上に米ぬか・もみ殻・壁土を均等に広げます
③ 全体をよく混ぜ、水分を約60%に調整します
④ 山の形に積み上げ、カバーをかけます

その後は、定期的に切り返しと水分調整を繰り返しながら発酵を促します。堆肥の温度が40℃以下になると、ゆっくりと熟成の段階へ入ります。

完熟するまでにかかる時間は、およそ1~2年。時間をかけて、森の土へと育っていきます。


用途

落ち葉堆肥は「堆肥の王様」とも呼ばれ、ミネラルが豊富なのが特徴です。野菜づくりに使うと風味が良くなるとも言われています。さらに、造園や老木の樹勢回復にも活用されるなど、幅広い用途があります。pH5.0~6.0のやや酸性の堆肥のため、アルカリ性に傾いた土壌の改良にも役立ちます。自然の恵みがぎゅっと詰まった、土づくりの味方です。


苗木づくり

苗木づくりを専門に行う方に、苗木づくりのポイントを聞きました。

  • ポットの土は落ち葉堆肥(腐葉土)+炭+燻炭(8:1:1)で配合
  • どんぐりは乾燥させず、拾ったらすぐ水に浸す
  • 水に浮いた実は取り除き、翌日ポットへ植える
  • 1ポット2本程度に密植した方がよく育つ
  • 雑草は取りすぎず保水に活用
  • 小さい苗は切り株の横に植えると定着しやすい
  • 鹿害地域では畑で育ててから植樹するといい

落ち葉堆肥が完成するまでには長い時間がかかりますが、自然のサイクルから見ればほんの短い時間です。苗木が育ち、森へ還るまでには、さらに長い年月が必要です。自然の時間と人間の時間の流れは少し違います。それでも、ほんの少しでも森の循環を取り戻す手助けができたらいいなと思います。

親子川遊び安全講習~安全に川遊びを楽しもう!~

2025年7月、明宝保育園の親子を対象に「親子川遊び安全講習」を開催しました。
夏本番を迎えるこの時期、自然豊かな川で遊ぶ機会が増える中、安全に楽しむための知識と体験をみんなで学びました。

講師は自然体験のスペシャリスト、由留木 正之さん。郡上で30年近く自然学校を営みながら、自給自足の暮らしをするなかで川や山との関わりを深く学んできた方です。リバーガイド協会公認ガイド、急流水難救助資格などの資格を持ち、世代を問わず自然と安全のつながりを伝えています。

最近では、地元の子どもでも川へ行く機会が減っていると聞きます。その一因は、大人自身が川で遊ばなくなったことかもしれません。講師の由留木さんは、「まず大人が率先して遊ぶことが何より大切」と話してくれました。子どもたちは大人の遊ぶ姿から学びます。そして親が安全と危険の境界線を知ることで、子どもが安全に遊ぶ力を身につけているかを見極められるうになる、ということでした。


川で遊ぶときに知っておきたい危険

▶ 川原の危険

  • 石はとても滑りやすい
    砂や苔がついていると、転びやすくなります。
  • 大きな石でも動くことがある(浮き石)
    安定していない石は、乗るとバランスを崩すことがあります。
  • 石投げは事故につながる場合がある
    周りの人に当たらないように遊び方やルールを決めましょう。
  • ハチやヘビに注意
    近づかなければ安全です。見つけたら大人に知らせましょう。

➡ 多くのケガは、川原で起きやすいといわれています。
 「歩くときはゆっくり慎重に」を心がけましょう。

▶ 水の流れの危険

  • 急な増水に注意
    上流で雨が降ると、急に水が増えることがあります。
  • 色が濁った川は要注意
    水の流れが変わったサインかもしれません。
  • 強い流れの場所では立たない
    足が取られて危険です。
  • 飛び込み前には必ず水中の確認を
    思わぬ深さや障害物があることもあります。

自然は一瞬で様子を変えます。「ちょっと変だな」と感じたら、迷わず安全な場所に移動しましょう。


体調管理も安全のひとつ!

川遊びはプールや公園とは違い、危ないことを自分で判断して遊ぶ必要があります。そのため、体調を整えて臨むこと、体がおかしいと感じたら無理をしないことが大切です。

▶ 低体温症

流水の中では、子どもは大人の約4倍の速さで体温を奪われるとも言われています。唇が紫になってしまう前に、休憩して体を温めましょう。

▶ 脱水症

川遊び中は夢中で遊んで、水分補給を忘れがちです。
でも、脱水になると

  • 体が動きにくくなる
  • 事故につながることもある

ので、こまめな水分補給が大切です。子どもは「トイレが心配」で水を飲むのを控えることもあります。「のどが渇く前に飲む」ことを、みんなで意識しましょう。

(参照:「郡上・自然遊び見守りハンドブック① RIVWE「川遊び編」」NPO法人メタセコイアの森の仲間たち)


実際に川へ出て体験!

講習の後は、いよいよ実際に川へ出て遊びました。初めは川に入るのを怖がっていた子ども大人も、少しずつ慣れていき、楽夢中で魚取りをしたり、水中に浮かんだりしている様子が見られ、安全について学んだあとだからこそ安心して遊べる時間となりました。


安全を知ることは、楽しさを広げること

参加した保護者からは、

「親にとっても役立つ話が多く、全力で遊べて楽しかった」
「危険な場所や安全な遊び方がよく分かり、これから活かせます」
「ライフジャケットの選び方が勉強になった」
「子どもがまた川に行きたいと言っています!」

という感想が寄せられ、実際にこの後何度も川遊びに行きましたと報告してくれる方たちもいました。rこれからも、親子で安全に、そして思いきり自然と遊べる時間を一緒に作っていきたいです!

「学ぶ森プロジェクト」イメージムービーを公開しました!

「学ぶ森プロジェクト」は、明宝二間手の集落・栃尾(とちお)をモデル地域に、森と里の恵みの循環を実践し、体験できる場を通して、持続可能な社会構築のための〈森づくり・里づくり・人づくり〉のしくみをづくりにチャレンジし、流域及び全国各地域に広げていくことを目指した試みです。豊かな森を次世代に引き続いていくために、子どもから大人までが学びながら、遊びながら、楽しみながら森や里山に関わりたくなるような場所やプログラム作りを行っています。

「学ぶプロジェクト」が始動し2年が経ちました。この間、四季を通した様々なイベントを実施すると同時に、森の整備作業を行ってきました。今回のイメージムービーは、私たちの活動をより多くの人に知ってもらうために製作したものです。森の時間や空気を感じていただければ幸いです。

今後も活動を伝える映像を製作していただく予定です。ぜひお楽しみにしていてください!

12月の森の開放日~昔ながらの餅つき会~

今年も終わりが近づいてきた師走。12月の森の開放日は、古民家・源右衛門(二間手)で、収穫したもち米を感謝し、自分たちでついていただく昔ながらのお餅つき会を行いました。

まずは外のかまどに火を起こし、蒸し器でもち米を炊いていきます。もち米が炊けた後は速さ勝負!炊き立てももち米を木の臼と杵を使って「そーれ、そーれ」と掛け声をかけながら素早くついていきます。子供たちも重たい杵を大人と一緒に持ち上げ滑らかになるまで叩きました。

つき上がったもち米はこれまた素早く小さく丸めて、あんこ、きな粉、しょうゆなどと絡めて完成。 できたてのお餅は温かくそして柔らかく格別なものでした。

子どもたちは餅が完成すると一目散に集まってお餅をほおばり、お腹いっぱいになるとそれぞれ思い思いに遊び、大人たちは会話を楽しみながらお餅を食べたり鏡餅を作ったりしました。

昔はどの家庭でもお餅をついたそうですが、最近では各家庭で行うことは少なくなっています。地域の人たちが集るからこそできるお餅つき会は、昔ながらの知恵を継承し、人々の交流の機会となっています。集落のおばあちゃんも昔を思い出す賑やかな風景にうれしそうな様子でした。毎年の恒例行事にしていきたいです!

10月の森の開放日~心身の回復 ~

今月の開放日は少し趣を変え、《日々の喧騒から離れ森の中でゆったりと過ごし心身を回復させる》をテーマにゆったりした時間を過ごしました。都市部に住む参加者を迎えて、森の中で焚火を囲み、コーヒーを飲みながら秋のスイーツを堪能します。今回のために、明宝出身で地元の素材を活かしたお菓子などを販売するKojibeさんに秋のスイーツをお願いしました。

都市部に住んでいると、人やモノや情報に溢れ、静かな時間を自然の中で過ごすという時間は中々とれません。森には、わたしたちを癒し、健康に導く力があることが実証されており、科学的な証拠に裏付けされた森林浴は「森林セラピー」と呼ばれています。森林セラピーの専門家ではありませんが、森の中で過ごすだけで、ふっと深い深呼吸をしたような清々しい気分になったり、ゆったりした気持ちになったことがある人は少なくないのではないでしょうか。

紅葉が始まったばかりの木々を眺めながら焚火を囲み、特製のスイーツとコーヒーを堪能しゆっくりとした時間を過ごしました。

賑やかに遊ぶ森も楽しいですが、こうしてゆっくりと過ごすのも森を知るよい時間です。森の中は実は《静寂》に包まれているわけではありません。葉の揺らぐ音、鳥の鳴き声、川の水の音など様々な音に溢れていることに気づます。森の恩恵に感謝しながら森にお返しができる取り組みを今後も続けていきたいです。

9月の森の開放日~五感を使って秋を体験しよう~

芋掘りをする様子

9月は《五感を使って秋を体験しよう》をテーマに森の開放日を実施しました。集まったのは明宝地区に住む親子3組、総勢11名。年少から小学低学年の子供たちも顔見知りということもあり、にぎやかにスタートを切りました。今回は、畑で芋掘り、森で火を起こして炊き込みご飯、焼き芋を作るという五感をフル活用して秋を堪能します。

まず初めに今日一日の流れを説明、全員でやることを確認。その後、各自持ち寄ったお米をといで、準備しておいた具材をみんなで投入して炊き込みご飯の下準備を行いました。

その後は畑に移動し芋掘りを行います。大人が芋づるを刈り取り、子どもたちがスコップや手を使って芋を掘っていきます。無農薬で育てたさつまいも、中々の大きさです!

掘ったサツマイモを洗い、新聞紙とアルミホイルに包んで焼き芋の下準備を行った後は森に向かいます。この集落に住む子供たちは率先して道案内。森の中をどんどん進んでいきます。森では開けた場所で火を起こし、焼き芋とロケットストーブでまぜご飯を炊いていきます。待ち時間はみんなでリズム遊びをしたり、かけっこをしたりそれぞれ思いのままの遊びました。

完成した焼き芋と炊き込みご飯は格別おいしく、普段は好き嫌いの多いという子供もたくさん食べてくれました。

『めいほうマルシェ2024』出店

明宝公民館主催の「めいほうマルシェ2024」にて、《爽 sou》《こっぱ工房》《ものづくり工房ななしんぼ》《長良川カンパニー・完熟堆肥プロジェクト》のユニットでブースを出店し、明宝でとれた鹿革を使った雑貨、さまざまな木でできた積み木、善兵衛桜の枝を使ったお皿など、豊かな《めいほうの森の恵み》をつかった商品の販売を行いました。#地球環境基金

会場ではこっぱ工房のこっぱさんの自由に遊べる《積み木コーナー》も出前させてもらいました。子どもたちが自由な発想で積んだり並べたり作ったり壊したり! とっても賑わっていました。
《カブトムシ》じゃんけん争奪戦でゲットしたカブトムシを森に見立てた積み木の森のなかで遊ばせる子どもたち。

ななしんぼワークショップブースでは、森の入り口企画として、身近な木の葉っぱや草花を使った《たたき染めワークショップ》を開催。コミュニティセンター周辺の森で植物を探しから、たたいて布や紙に植物の色をうつす(いただく)工程を体験してもらい、子どもたちだけではなく大人も草花の色が色鮮やかにうつし出されていく過程を楽しみました。
「この葉っぱが色が出やすい! これは出ない! お花は色が変色しやすい!」 などたくさんの発見を繰り返しながら完成した作品は唯一無二! たたき染めを通して、「この葉っぱはなんだだろう?」と身の回りにある草花を見る目を養えたり、身近なところにある豊かな環境を実感してもらえたらうれしいです。

雨の合間の奇跡的な1日。地元の方を中心にたくさんの人が集まり大盛況なマルシェでした。地域や子どもたちの《やりたい》を実現し、イベントを主催してくださった明宝公民館主事の皆さま、ありがとうございました。

月刊めいほう9月号より