「里山」についての勉強会を開催

4月に開催された地元住民の方々との話し合いの中で、《里山の景観の維持》がキーワードとして挙げられました。しかし、改めて里山とは?と問われると、人によってさまざまな答えが返ってきます。

まずは「里山」とは何かの共通認識を持つために、岐阜県立森林文化アカデミー教授の柳沢先生を招き、勉強会を開催しました。

環境省によると里山の定義は、「原生的な自然と都市との中間に位置し、集落とそれを取り巻く二次林、それらと混在する農地、ため池、草原などで構成される地域」となっています。環境省 自然環境局 里地里山の保全・活用 (env.go.jp)

専門用語が多く、あまりピンときません・・・

柳沢先生の「人と文化と生き物を守っている バランスがちょうどとれているところ」という言葉が印象に残りました。

人の手が加わらない自然のままの森こそが最善であると信じていたので、人が利活用することで森林がより多様になるということを知りました。そもそも生産林・経済林と里山林は違うこと、田んぼが中心となり多様な生態系を支えていることなどを知り、目からうろこ状態でした。

これから「学ぶ森づくり」プロジェクトに取り組んでいく中で大事な視点と里山に対する共通認識を持てた勉強会となりました。

(ななしんぼ:進藤彩子)

未来の里山MAPを作成しました

栃尾の地図にみんながやりたいことなどを書き込んだ未来図

「学ぶ森プロジェクト」のフィールドになるのは明宝二間手に位置する栃尾(とちお)と呼ばれる現在5世帯が暮らす集落です。小さな集落でありながら森、川、田んぼに囲まれたかつての《里山》らしさを色濃く残した場所です。

今後このフィールドを活用していくにあたって、ここに住む住民や山主、そしてこの場所を活用していきたい方々に集まってもらい、集落そして森がどうなっていってほしいかを話し合いました。この集落には小さな子どもたちも住んでいるので、子どもたちも森へ入って一緒に楽しみながら環境づくりを行っていくということが1つ大きなテーマとなりました。そして完成したのが『栃尾里山フィールド&学ぶ森MAP(仮名)』です。

《資源の循環》《食》《遊び場》

・資源の循環:里山景観維持、森の広葉樹転換、完熟堆肥やもみ殻燻炭・竹炭づくり

・食:養蜂、果樹栽培

・遊び場:プレイパーク、ツリーハウス、古民家の活用

様々な案が出されました。このMAPを柱に、今後は専門家の方々と協同し、子どもも大人も遊びながら学べる森づくりを行っていきます!

(ななしんぼ・進藤)

栃尾の森・フィールド調査を実施

現在ななしんぼでは地球環境基金の助成を受けて「学ぶ森プロジェクト」に取り組んでいます。4月に開催した地域住民や山主の方々との話し合いでは、子どもたちも森へ入って一緒に楽しみながら環境づくりを行っていくことがテーマとなりました。

そして、本プロジェクトのフィールドとなる森を専門的な目線から分析・調査、そして計画づくりを行っていくために、岐阜県立森林文化アカデミー教授の柳沢先生に植物のこと、森のことをいろいろ教えていただきます!

植物生態学を専門とする柳沢先生は、人と生物の関わりの中で育まれてきた里山の自然に興味をもち、調査する一方で、新しい里山の利用に取り組んでおられます。

まずは事前調査として柳沢先生と一緒に森を歩き、植物や生き物を観察と森の測量を行いました。対象となる森の測量結果は・・・0.07ヘクタール

芽吹きには《太陽の光》、そして大きくなり実がつくにも《太陽の光》が必要ということ!

この森を広葉樹の森に戻していくには、もう少しまわりのスギ・ヒノキを伐採する必要があることで、少し育った木や実生含めて30〜40種類ほど確認できましたが、鹿による食害があるなど課題があり、これらの多くはうまく育っていかないかもしれないということでした。

芽吹いた木々をどう守って、育てていくのか!?

今後柳沢先生と共同しながら、具体的な計画を練っていきます!

(ななしんぼ・進藤)

「学ぶ森プロジェクト」始動!

ななしんぼは地球環境基金の助成を受け、3年間かけて明宝の森づくりと森の恵みの有効活用を考えるプロジェクト、通称「学ぶ森プロジェクト」を始動させました。

明宝二間手の集落・栃尾(とちお)をモデル地域に、森と里の恵みの循環を実践し、体験できる場を通して、持続可能な社会構築のための〈森づくり・里づくり・人づくり〉のしくみをづくりにチャレンジし、流域及び全国各地域に広げていくことを目指した試みです。

専門家の方のアドバイスもいただきながら調査や様々な実践を行っていく予定です。

こちらでも随時活動報告を行っていきますのでお楽しみに!

(ななしんぼ・進藤)

森とつながるワークショップ・ヨガブロックづくり&ヨガ

5月29日(日)に、気良の民宿しもだで、SORA YOGA のワークショップが行われました。

今回のワークショップのテーマは、「森とつながる」。

インストラクターの山本くみさんが開講する SORA YOGA に魅了され、何年も通い続けている方やご近所の方など男女6名が参加し、実際に郡上の森から切り出した木を使用したヨガブロックの作成を行いました。

まずは、木のブロックにやすりをかけ、角ばった部分やざらざらした木面を整えていきます。

次に、仕上げ用のやすりで磨くことで触り心地の良い質感に。
最後に、えごまオイルを塗り乾かしたら完成。

ワークショップには木の製材に携わった白鳥林工の津嶋さんも訪れ、郡上の森林に関するお話や、切り出した木材をブロック状にする過程のお話などをお聞きしました。

お昼には、民宿しもださんのオリジナルランチをおいしくいただきました。
おなかが満たされた後は里山散歩へ。田植えを終えたのどかな自然の中をゆったりと歩きました。

そしていよいよヨガを行います。
先程仕上げたヨガブロックを使用しながら、自然に囲まれた古民家の中でからだを動かしました。
ヨガブロックのおかげで、気持ちよくからだがよくのびていきます。

郡上の自然を全身で感じられた今回の SORA YOGA ワークショップ。
日常から離れ、ゆっくりと時間が過ぎる中で心身ともに癒された一日でした。

取材:shino
photo:tomoyuki shimoda

鹿革のミョウバン鞣しに挑戦!!

明宝で獣害駆除される鹿の命を無駄なく活用したい。命の大切さを伝えたい、、、。

そんな想いから、ななしんぼではジビエ工房めいほうさんやこうじびら山の家さんなどの地域団体さんと協力しながら、地球環境基金の助成を受けて森の恵みを使ったワークショップ開発をおこなっています。

今回は、鹿革なめしワークショップ開発のために、ミョウバンを使った鹿革なめしに挑戦してみました!

 

場所は明宝のこうじびら山の家。

この日は鹿革のなめし過程のうち、肉と毛をとって、ミョウバンに漬ける工程までをおこないました。

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鹿革は、2日前から石灰と塩に漬けておきました。

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まずは石灰を洗い流し

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肉や毛を取り除いていきます。

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石灰でつけてあったからか、毛がするする抜ける!

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途中、石灰がしっかり染み渡っていないところは毛がちぎれてしまいなかなか抜けず苦戦する場面もありましたが、

なんとか5枚の鹿革の毛を取ることができました。

 

 

場所をななしんぼに移し、ミョウバン漬け作業。

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塩とミョウバンを混ぜたものを鹿革に塗りこんでいきます。

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なんとか5枚の鹿革をミョウバン処理することができました!

 

何日か漬けた後、ミョウバンを落としてやすりで磨く作業に移るのですが、、、

仕上がりがドキドキです(。゚ω゚)

どんな革が出来上がるのでしょうか!?

お楽しみに!