この明宝を包括する、あらたなツーリズム開発のとりくみに、まずは記録撮影として携わらせていただくことになりました弊めいほう出版は、地域のコーディネーターや協力してくださる岐阜県立森林文化アカデミーの学生さんらとともに明宝を巡ります。
今日は、毎秋観光客でにぎわう「寒水の掛踊」で有名な寒水地区でした。
今回このとりくみを主導するプロジェクトマネージャーは、「郡上・田舎の学校」の三島さんと、岐阜県立森林文化アカデミーの学生のみなさんなど。
自己紹介。写真は今回の「寒水地域」コーディネーターさんです。
地域、が誇る歴史的文化遺産、「寒水の掛踊」についてのビデオをみました。
掛踊は地域に総出の大仕事。老いも若きも、「スタッフ」として参加しない地元の方はいないといっても差し支えないほどだとか。
過疎化、少子高齢化がさけばれる昨今において、寒水地域の未来を率先してお考えになられている地域の方々にもご参加いただいています。
さっそくフィールドワークへ、という道すがら、
『通好み』『知る人ぞ知るルート』である当地区を駆け抜けるツーリストのみなさんとすれちがいました。
あまりにも「今と同じ」ように、人と語らい、笑いあい、共に力を尽くした、そんな「ふつうの日々」が織りなす伝統の「崇高さと俗っぽさ」に
、微笑ましいというかうれしいというか、そんなきもちあふれる談笑の場となりました。
ちょっと語り尽くせませんので。これからはギャラリー形式でお送りいたします。
とてもおもしろいお話の中でみつけた、記録し、遺さなければならないストーリー。
この木が切られた理由。そしていまもこの「切り株」が慈しまれるその理由。
誰かがふっと気にした、拝殿の絵。
そしてこの瞬間、何気なく飾られた絵がもつ、由来と歴史が若い世代に確かに伝授されました。
そしてこの拝殿では、近年、途絶えた伝統が復活しました。
それが拝殿踊が一、「寒水踊り」です。
日本全国津々浦々、すべての地域でかつてあったであろう拝殿踊り。その形態はすべからくすべて違います。
ここ寒水の踊りを特徴づけるのは「アップテンポ」(^o^)
郡上のひとは、なぜだか踊りが大好きなのです。
そんな歴史と伝統のフィルタを通してみると、慣れ親しんだふるさともまったく違った、「特別な風景」に見えてきます。
お昼は郷土料理でしたが、
郷土の料理文化は郷土歴史そのもの。否応なく盛り上げります。
そして、たくさん食べます(^o^)
午後もフィールドワーク。
名画「スタンド・バイ・ミー」的な雰囲気の写真を撮るため、年上の御仁たちを軽トラの荷台にのせ、扇風機を駆使してこんな写真を撮りました。
御仁たちは、言うまでもなく「スタンド・バイ・ミーっぽくていいな!」と思っていたようで、何をも言わずともいいお顔をしてくれました。
さらに、わらじづくり体験。もちろん、地域の未来を見据える方々にとって、これが単なる「体験」ですむわけはありません。
どちらを「体験者」が作ったかはいうに及びませんが、
でもこのわらじ(?)は、こうして、地域の伝統を、誰もカメラを向けないようなところで支えているのです。
こういった技術の貴重さ、失われた時の影響、なにより、こういう技術文化がある地域としての魅力を、地域の方は「あたりまえ」だと思っているけれど、それって逆に特別なのではないか。とか、そんな声が聞かれました。
ほかにも、地域伝承にまつわる箇所をめぐり、本日の総括をしました。
これまでは、地域の方が思いの丈を述べる向きの多かった意見交換の場ですが、こうして、ちょっとすると地域外の方が積極的に意見を述べられているところに、郡上市明宝がいかに素敵なところであるかが伺えましたし、かつまた、地域の方々もそんな「本音」をきけたことがなによりもの収穫といった具合に、真摯に耳を傾けていました。
そうして、『かのみず夢ヴィジョン』を、いかに描いてゆくかというこの議論は、地域の方、地域外の方を含め、はてしなく続きました。